完全リモートワークへの移行から学ぶ3つの重要課題
完全リモートワークへの移行から学ぶ3つの重要課題
急速に働き方を変化させた経験を経て
世界中の多くの組織がそうであったように、2020年3月私たちをパンデミックという衝撃が襲いました。 それから10日以内に、私たちは在宅勤務を支援する・認める柔軟な働き方から、オンライン/バーチャルでのつながりを必須とする働き方(=必須在宅勤務)に移行しました。
職場の変革を通じてクライアントを導くアクティビティ・ベースド・ワーキングと組織変革の実践者として、私たちは個人的な選択が重要であるとを理解しています。いつ働くか、どのように働くか、誰と働くかを選択することは、従業員のエンゲージメント、幸福、生産性を最大化するための最適な行動の1つです。
どこで働くかを決められるようになった今、私たちのチームが考えたデザインの課題は、「制限されていると感じる時代に、どうすれば選択の幅を広げることができるか」でした。
この課題に対応するため、私たちはチームとして3つのステップを踏みました。
- まず、全員が「自宅で」仕事をするようになったとき、社員に「自宅」をどこにするか選ぶように勧めました。ある社員は大家族のもとへ、別の社員は出身国へ、またある社員はニューヨークへと旅立ちました。
- 次に、スタッフが自分でスケジュールを組み、重要な会議の前後に仕事をする時間を効果的に選ぶよう勧めました。弊社には、子供の教育という新たな責任を担う親やオンライン講座を受講する学生、家族と一緒に過ごすためにタイムゾーンをの異なる地域に引っ越す人など、さまざまな人がいました。
- 最後に、オンラインファシリテーションのトレーニングをスタッフに提供し、クライアントとのセッションに備えて、今どのようなバーチャルスキルを身につけるべきかをスタッフに選んでもらいました。
また個人の選択をサポートするだけでなく、さらに私たちはチームとしても効果的に活動できるように重要な決断をしました。例えば、オンラインでつながってチームで活動する際の「規範」を取り入れ、毎週見直しを行い、週2回ではなく週3回のミーティングを行って、確認や作業の調整、トラブルシューティング、新たな課題に対する新しいソリューションの開発を行う、などの共通理解をチーム全員で持つようにしました。
このように基盤を整えたことで、未知の課題に取り組むための準備が整ったと感じています。私たちの状況や個々のニーズが変化し続ける中で、私たちは反復と変化を続けています。
しかし、完全リモートワークに移行するために取ったこの施策は、完全オンラインチームとして活動する3月と4月に降りかかる最初の衝撃を乗り越えるための「絆創膏」のようなものでした。この合間の時間を使って、より柔軟でバーチャルなつながりを促進する「新しい仕事のあり方」を迎える準備をしなければならず、より困難なことが今後に待ち受けてると考えています。この移行を進める中で、これまでの成長の痛みや機会は、この新しい局面でより目立つようになっています。
私たちが次の議題で取り上げる3つの課題
(1)人と人とのつながりの必要性と、それに要する時間とのバランスをどう取るか
私たちは、個人間でつながりプロとして成功を収めるチームですが、それでもチームとして集まる限られた時間をこれまで以上に必要と感じています。(個人的には、働く親としてこの課題を痛感しています。そして私がしなければならないのは、この危機の中で団結するために家族ともっと強い絆を築くだけでなく、会社でもチームとのつながりを強めて、困難を乗り越えるためにお互いに支え合うことだと思っています。)
それではこの新しい働き方において、人間関係、タスク、全体戦略といった活動にそれぞれにかかる時間の適切なバランスとはどうなるのでしょうか?
(2)チームミーティング以外で知識を共有するタイミングと方法を明確にし、いつ働くかを柔軟に選べるようにする
1つの場所で仕事をしている少人数のチームでは、少なくとも週に1、2回は同じ場所で重要な会話をしたり、オンラインツールやシステムを駆使していても生まれる「漏れ」も何となくカバーしたりできる環境に慣れていました。しかし今は、個々人が都合の良いタイミングで情報共有を行う非同期コミュニケーションが主流となりつつあります。その中で、全従業員が意思決定や情報共有に全面的に参加するために私たちが採用すべき方法や習慣とは何でしょうか?

(3)一日の終わりが曖昧になる中で、時間の区切りを尊重しつつ、柔軟なスケジュールを推進する方法を明確にする
私たちのチームには、9時-5時の勤務にできる限りこだわる人もいれば、夕方や週末の静かな時間を利用して仕事をこなす必要がある人もいます。それは、私たちのクライアントも同じです。どのようにして個人的または集団的な「オフタイム」を定義し、その間のチャットやメールの対応について期待値をお互いに合わせられるでしょうか?
これらの疑問は、完全リモートワークに移行する前から社内にあったものですが、今後の方向性を決める上でさらに重要な議題となっています。そしてこのような疑問は、私たちのパートナーやクライアントも同じように抱えていることを理解しているからこそ、私たちは一丸となって「働くの新しい未来」に向けて準備を進めているところです。
私たちはこの時間を活用し、今後の変化の旅でお客様を導くための準備をチームとして常に整えています。
今後もクライアントと共にワークプレイスの変革を進めていく中で、皆さんの洞察力や経験からさらに学ぶ機会をいただけることを願っています。