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コロナ禍を脱したオーストラリアのワークプレイス|ホワイトペーパー

25 10月 2021

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世界の他の国々と同様に、オーストラリアの企業や組織もパンデミックの影響を大きく受け、ほとんどが在宅勤務へと移行しました。しかし、感染拡大の沈静化に伴い、多くの企業ではワークプレイスでの制限が最小限もしくはゼロの期間が長く続きました。多くの組織ではオフィスに戻り、ハイブリッドな働き方を試す機会があった一方で、世界の他の地域ではまだ企業が長期間の閉鎖状態にある状態でした。

Veldhoen + Companyでは、オーストラリアの組織や従業員が経験した独自の体験をもとに、仕事の進め方や働き方がどのように進化したか興味がありました。そこで私たちは、オーストラリアの1,500人以上の人々を対象に、パンデミック中の彼らの経験を把握するため調査を行いました。さらに、より良い仕事のあり方を作るために組織と協力してきた弊社の経験からまとめた洞察を加えて、ホワイトペーパー「On the Edge of Hybrid: Lessons from the Australian Experience」を発行しました。

今回の調査で特に印象に残ったのは、一部の"フレキシブル"ワークポリシーにおける「柔軟性のなさ」を皮肉ったものでした。従業員が身軽に、そして危機に直面しても問題なく働けるようになるものではなく、これらのアプローチは結局のところ形式ばっていて非生産的であり、目的とは反対の結果をもたらしてしまうものもありました。

例えば、週に2日だけリモートで仕事をし、残りの3日はオフィスで仕事をすることを社員に提案している企業があります。これは一見ハイブリッド・ワークを推進して、オフィスのキャパシティや密度を管理しているように見えますが、人々の働き方を考慮していません。この方法だと、従業員は一週間の仕事の計画を十分に立てることができず、丸1日をオフィスでの個人作業やオンライン会議に費やすことになりかねません。また、これだと他の日にオフィスに出社する予定の人やチームと会うことが難しくなったり、対面で参加したほうが生産性の高い会議にリモートで参加しなければならなくなったりします。 このような状況では、コラボレーションや交流の機会、つまり強固な企業文化や帰属意識を育む上での重要な2つの要素が失われてしまいます。

Australian Whitepaper 2

 

長期的なハイブリッド戦略の基礎となる「選択の自由」と「自律性」

コロナ禍での制限が緩和されても、従業員がオフィスに一斉に戻ることはないでしょう。少なくとも、正当な理由がなければそうはならないはずです。だからこそ、知識や情報を効率的に活用するナレッジベースの仕事を「いつ」「どこで」「どのように」「誰と」行うかを根本的に見直す機会があります。新しい組織モデルがどのようなものであっても、人々に一定レベルの選択肢と自律性を提供することが、あらゆるアプローチの中心となる必要があります。

ニューロリーダーシップ・インスティチュート(NLI)の研究では、最適なレベルの選択肢と自律性が与えられると、脳がいかに活性化するかが明らかにされています。自律性は、選択肢が与えられたとき、自身で選択したとき、自分にとって正しい選択をしたとき、自分の選択から得られる長期的な利益を経験したとき、という4つの方法で報われます。

選択肢の発見は、強い感情を和らげ、本質的なやりがいをもたらします。さらに、そのような選択をするための自律性は、成長マインドセットのための理想的な条件を生み出します (NLI, 2021)。同様に、従業員が組織の目的を強く意識し、その目的に意味のある形で貢献する権限を与えられていると感じていると、成功を納める可能性が高いとされています (Stallard, 2020)。

自律性の力というのは大いに役立つものです。そしてこのメリットを活用し、人々の好みやニーズにおける幅の広い違いにも実践的に対応して、組織にとってより良い成果を得るための新しい働き方を創造するのに非常に大きなチャンスがあると私は考えています。個人やチームが最高の仕事をするために自らを組織化できるようにすることで、組織は真に柔軟な働き方を採用し適応力と回復力を高め、人々にとってより良い仕事のあり方を創り出すことができるでしょう。

ハイブリッドワークにご興味のある方、質問のある方は、お問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。

私たちはお客様と協力し、ワーカーの働き方が豊かになるスペースと人のつながりを通じて、組織の一員として誇りを持って働くことができる独自の文化と環境の構築をサポートします。