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Life at V+Cシリーズ:シニアコンサルタント ハーディープ・マサル

30 1月 2024

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Veldhoen + Company(以下、V+C)で働くコンサルタントを紹介するLife at V+Cシリーズ。今回はシンガポールのシニアコンサルタント兼事業成長責任者を務めるハーディープ・マサルさんに焦点を当てます。

2019年入社のハーディープさんがABWと初めて出会ったきっかけは、当時働いていた会社にユーザー側としてABWが導入されたことでした。V+ Cが実践する人間中心(=従業員中心)のアプローチからABWの本質を理解するようになったといいます。

クライアントのサポートに情熱を持ち続けるハーディープさんが、なぜM&Aや事業戦略といった前職のキャリアから転身し、働き方・ワークプレイス戦略のコンサルティングの新領域に足を踏み入れたのか。インタビューの内容をお届けします。

 

Q. ABWとの出会いについてより詳しく教えてください。

ハーディープ:私はこれまで複数の会社で働いてきましたが、満足のいくオフィスというには何か欠けていると感じることがありました。

前職で働いていた企業に、V+Cが新しい働き方のビジョンとコンセプト形成のためにプロジェクトに参画しました。私たち従業員がどのようなワークプレイスを希望しているかに興味を持つ企業があることは新鮮でした。ABWが持つ人間中心のアプローチに引かれ、従業員が声を持つことに意味があると感じました。

V+Cのコンサルタントが適切な質問をし、当時のCEOはオフィスの役割や私たち従業員の生産性への影響に対する考えを深めていきました。このような意見のヒアリングや整理をコンサルティングで行えることは心強く思いました。なぜなら一従業員として「私は〇〇が理由で自分の働くオフィスが好きではない」と声を挙げることは難しいからです。V+Cが当時の働き方の分析を行い、適切な質問をするためにプロジェクトにいてくれたことは、大きな影響を与えました。

この変革を自分の目で見たとき、ABWが組織の支援に役立つと私は感じました。働き方変革における共通の痛みを経験してきたからこそ、人々をサポートするという私自身の情熱と結びつけることができると思いました。

 

Q. 発展の一端を担う働き方のコンサルタントとして2024年に望む3つのトレンドを教えてください。

ハーディープ:2024年に入り、私たちの働き方はこれまでの受け身的なハイブリッドワークから、積極的かつ戦略的な「ハイブリッドワーク2.0」へと移行しています。

2024年に見たい最初のトレンドは、組織が静観して見守るスタンスではなく、自分たちの働き方が今どのようになっているのか現状を把握する姿勢です。現時点において、ほとんどの組織はもう足踏み状態ではなく、従業員の希望する働き方や好みに対応する準備を整えるべきだと私は考えています。

 

”ハイブリッドワークの長期的な将来を考える上で「ハイブリッドワークをオフィスにどのように反映するか?本当に必要とされるスペース面積はどの程度か?オフィスにどのような機能を求めるか?』と自問し、将来の働き方に対する自分たちのビジョンを明確にすることが重要です。”

 

ハーディープ:私が目にしたい2つ目のトレンドは、健康(ウェルネス)やメンタルヘルスを支える物理的環境です。これは改善が見られるべき分野の一つと捉えています。最近では、瞑想ルームのような静かなスペースをオフィスに設けることが見受けられますが、全員が同じ方法でリラックスやリチャージをしないことも考慮し、どのように多様性を提供するかを考えることが必要です。ウェルビーイングは優先事項ですが、それが本当に意味する多様なウェルビーイングを補完する物理的空間を用意することも同時に必要なのです。

最後にアジア地域で現在最も必要と感じられるものは、ダイバーシティやインクルージョンに対するサポートです。障害のある人や女性、ニューロダイバーシティを支えるためにもっと多くのことができると私は信じています。オフィスで働くあらゆる人々をどのようにサポートするか、より明確に意識したいと思っています。

 

Q. 有意義な働き方変革を導く上で、どのようにクライアントが持つ価値観を戦略に落とし込みますか?

ハーディープ:コンサルタントとして、私たちはよく"部屋の中の象 (the elephant in the room)" に声をかけます。つまり、私たちの仕事は、"発言権の大きい"経営層やリーダー層に、私たちコンサルタントが観察・発見してきたことを明確に伝え、それが彼らの望む文化や行動と一致しているかどうかを確認することです。

このような勇気を必要とする会話を通じて、企業のコアバリューを調整・修正する必要があるか、またはどこで問題が発生しているかを特定することができます。

 

Q. 働き方プロジェクトがシンガポールからグローバルへと拡大する際に起こる文化的な違いにどのように取り組んでいますか?

ハーディープ:まず私自身がイギリス出身であり、他の地域から学ぶことがあれば積極的に議論に取り入れるようにしています。またイギリスに限らず、例えばオランダは柔軟な働き方が進んでいるので、参考にすることが多々あります。私たちのクライアントはグローバル志向で、外部の視点や異なる国の働き方情報等は役立ちます。

私は10年以上アジアで暮らし仕事をしてきたので、私が現地の知識を持ちながら他の国との比較情報も提供できる点はクライアントに評価していただいています。

 

Q. なるほど。グローバルの知識と現地の経験を通じて豊かなアプローチの提供が可能になるのですね。 

ハーディープ:そうですね。直近のBarillaとのプロジェクトは世界の複数の地域でABWを展開した例の1つです。ABWプロジェクトがアジアで始まり、その後世界中のオフィスに展開されました。

V+Cのチームはヨーロッパでも活動しているため、私たちはグローバル組織として協力し、お互いの意見交換が可能です。これが異なる文化的多様性の視点からスムーズな知識共有を支え、私たちのクライアントへの付加価値提供につながるのです。

 

Q. Barillaの"WORK@BARILLA"プログラムが世界中に展開される中で、どのような取り組みが一番記憶に残っていますか?

ハーディープ:Work@Barillaプログラムはハイブリッドワークの進化版と言えるもので、シンガポールで設計されました。その後、一部の地域特有の雇用形態や規制に合わせたローカリゼーションを伴いグローバルに展開されましたが、全般的な導入方法や期待値は統一されました。

このプログラムを通じて、私たちは新しい働き方のトレーニングや従業員とのディスカッションなどの取り組みを実施することができました。私たちは地域単位で”チームの合意”を整理する支援を行いましたが、そこで議論された内容は異なる地域間で共通点がありました。彼らは新しい働き方に対するワクワク感や質問、課題を共有し、お互いに刺激を受けるきっかけを得ていました。

この活動は、Barillaが市場・地域ごとに人事の業務がどのように行われているかをより広く理解する上で有意義に働きました。このような国を跨いだ理解は、プログラムに関与したすべての人にとって有益なものとなりました。

私たちは次のフェーズで部門横断的な活動をサポートし、より深いレベルで期待感を共有できるよう目指しています。部門横断的に働き方を浸透させるのは難しいケースもありますが、人間中心のアプローチを中心にプロセスを確立するという点で私にとってワクワクする挑戦となるでしょう。

私は部門や地域、言語の違いを超えてより良い働き方を創るためにこのような成果を出してきました。

 

Q. ABWの一番好きなところは何ですか?

ハーディープ:一番重要なポイントは、同じような働き方をする人は2人としていないことを理解した上で、豊富な選択肢のある環境が同僚や上司、部下と一緒に働く新しい方法を見出してくれることです。

さまざまな働き方を持つワーカーがチームとして働くための「チームの合意」は”点と点をつなげる”上で非常に役立ちます。自分が期待されていることを知っておくと、安心を感じながらベストな方法で最高の仕事ができるのです。

ABWの理解を促進する上で、私たちは、ABWの目的が働くワーカー全員にどのように働くかを選択できる柔軟性と権限を与えることであることを今一度ここで強調しておきたいと思います。

 

Q. 日常の仕事で役立つと感じたアドバイスはありますか?

ハーディープ:自分のエネルギーレベルに合わせて前もって活動を整理しておくことの重要性が、初めてV+CにABWを紹介されたときから心に残っています。

タスクを反応的に処理するのではなく、あるいは自分に求められていることに従うのではなく、どのような活動をいつ、どの環境で行うかを意識的に考えて選択する働き方を私は学んできました。

 

Q. あなたにとってより良い働き方 (a better world of work) とはどのようなものですか?

ハーディープ:私にとってのより良い仕事の世界とは、所属意識を持てること、また影響力のあることや意味を感じられることを行うことです。私たちの持つ価値観を誠実かつ真に生きる感覚だと思います。

 

 

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SG - Hardeep Matharu

Hardeep Matharu

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