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質の高いコミュニケーションで対応力のあるチームを作る:3つの考察

30 10月 2021

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コロナ禍の影響で、私たちの仕事の進め方や働き方は加速的な変化の時期に入っています。私たちはどのようにしてこの変化に対応し、危機に直面してもより強く、より弾力性のある組織を構築することができるのでしょうか。

万能の解決策というものはありませんが、今年9月に開催されたWORKTECH APAC 21の基調講演において、Veldhoen + Companyのアジア地域の事業成長部門責任者兼シニアワークスタイルコンサルタントのハーディープ・マタル氏と配車アプリを運営するGrabの従業員エンゲージメント&インクルージョン部門責任者のナターシャ・ワハップ氏が、今日の職場ではコミュニケーションが極めて重要な役割を果たしているという共通理解について触れました。優れたコミュニケーションには、チームのつながりを維持し、社員に活力を与え、シェアリングに対する強い文化を築くのに役立つ力があります。

 

1. チームのつながりを維持することで、より良いコラボレーションを実現する

ちょっとしたおしゃべりやブレインストーミングのために同僚のデスクに立ち寄っていた日々を覚えていますか?コーヒーマシーンのそばでの何気ない会話はどうでしょう?このようなインフォーマルな交流に頼ることができなくなった今、私たちはより意図的にコミュニケーションをとり、チームとのつながりを保つ必要があります。

そのためには、いつものZoom会議の堅い議題から少し外れて、コラボレーションやリレーションシップ構築の機会を作ることが必要かもしれません。また、メンバーが分散して仕事をしている場合には、どれぐらいの頻度でオンラインで、あるいは実際に会って話をするか取り決めておくとよいでしょう。さらに、ハイブリッド・ワークで活動するチームでは、チーム間の溝や疎外感を生まないようにし、チーム間のクロスコラボレーションやパートナーシップを促進することが重要です。

 

2. 信頼、透明性、エンパワーメントへの道を開く

常にメンバーが同じ物理的空間にいるわけではないハイブリッドな職場環境では、信頼なしに従業員間の距離を克服することは困難です。信頼があれば、同僚や社員に対してより大きな信頼を寄せ、前向きな期待を抱くことができます。逆に信頼の不足は、リーダーや管理職の立場からすると、メンバーに対し不必要な憶測やネガティブな思い込みを生んだり、不安につながったりします。ハイブリッドなチームを成功に導くには、信頼が必要不可欠なのです。

透明性は、多くの意味で信頼と密接に関係していますが、同時にそれがなければ多くの複雑な問題を生むという点も押さえるべきポイントです。例えば、自分の役割や責任がどのような条件で評価されるのかが不明瞭であれば、パフォーマンスを発揮して成功することは難しいでしょう。ハイブリッドな職場環境では、チームを成功に導くために、リーダーや組織は透明性や明確性を高める必要があります。

Veldhoen + Companyのアジア地域事業成長部門責任者兼シニアワークスタイルコンサルタントのHardeep Matharu氏は次のように述べています。「チームメンバーとしてどこに到達すべきか、物事が明確に設定されていなければ、自分の役割を効果的に果たすことは非常に困難です。このことは、目標達成のために様々な方向に進む可能性があるハイブリッド環境では、さらに重要です。自分のビジネスを機能させるためには、人に何を提供してもらうべきかを明確にし、具体的に示すことが非常に重要です。」

透明性や信頼は、個人やチームが正しい判断を下し、ベストな状態で仕事に臨むことを可能にします。可能であれば、チームはトップダウンではなく、自分たちで役割と責任を定義すべきです。これは、チームがどのように問題を解決し、貢献し、将来的に一緒に定義・設定した責任を負うかの基礎となるものです。Veldhoen + Companyでは、チームが権限を与えられたときに、この方法が非常に効果的に機能するケースを見てきました。

 

3. 偶発的な知識共有か、それとも意図的な知識共有か

ハイブリッドワークへの移行に伴う大きな犠牲といえば、「偶発的な」知識共有の機会が減ってしまうことです。コロナ禍以前と比較して、今では通路での会話はほとんどありません。ということは、今後異なるスペースで働くためのさまざまなテクノロジーや方法を用いて、意図的に知識共有を試みる余地が十分にあるといえます。

知識共有の成功事例として、Grabのコーチングオンデマンドサービスがあります。このサービスは、パンデミックが始まった頃に、マネージャーをサポートし幅広いネットワークを活用する機会を提供する目的で開始しました。このような「コーチング」は今日に至るまでGrabの文化の大部分を占めており、現在ではウェルビーイングやダイバーシティ、インクルージョンなどの幅広いトピックに対し、Grabの従業員リソースグループを通じて社員をコーチやメンターに自動的に結びつける社内ボットもあります。

「信頼や透明性を築き、成果主義を徹底するためには、目的を持って行動することが重要です。日々の習慣、意思決定の仕方、お互いの接し方などで、毎日示していくことが重要です。」Grab 従業員エンゲージメント&インクルージョン部門責任者、ナターシャ・ワハップ氏。

 

 

さらに詳しく知りたい方は、Veldhoen + Company のHardeep Matharu氏とGrabのNatasha Wahap氏がWORKTECH APAC'21 Emerging Stronger from Disruption 基調講演に登壇したプレゼン動画がありますので、ぜひご覧ください。

私たちはお客様と協力し、ワーカーの働き方が豊かになるスペースと人のつながりを通じて、組織の一員として誇りを持って働くことができる独自の文化と環境の構築をサポートします。