Case Study Overview − 概要
Case Study Overview − 概要
急速に変化する高等教育の再構築
組織:シドニー大学 ヘルスプリシンクト(医学・看護分野)
場所:オーストラリア・シドニー
業界:高等教育
コンセプト:学生中心の教育と人中心の研究で世界をリードする
The Back Story − 背景
The Back Story − 背景
スーザン・ワキル・ヘルス・ビルディング(SWHB)は、シドニー大学の新しい医療分野の一部を形成する建物で、複数の医学・薬学関連の学部を集約しています。SWHBは、学際的な研究やコラボレーション、および教育のリーダーとなり、医療分野のイノベーション、学習、政策において世界クラスのリーダーになることを目指す高等教育・研究施設です。
課題
シドニー大学でのABWの導入をサポートするVeldhoen + Companyでしたが、プロジェクトではABWが大学の働き方と相容れないと考えるスタッフや教員からの抵抗がありました。
この抵抗感を軽減するために、V+Cチームやプロジェクトチームと話し合い、スタッフや職員がABWのワークスペースを実際に体験できるパイロットスペースを作成しました。また、リーダーシップからの賛同も、スタッフに大学の未来の働き方についての方向性を示す助けとなりました。
抵抗感がプロジェクト初期からあったことを受け、V+Cは行動変容をサポートするための変革戦略とそのアプローチを構築しました。また、プロジェクトチームへの支援・コーチングを行いながら、変革戦略の実施にも重要な役割を果たしました。
介入策を設計する際に重視した項目の一つは、行動変容をいかにスケーラブルにするか、つまり多くの人に展開しやすいものにするかでした。全スタッフとステークホルダーに必要な行動変容の詳細を整理したeラーニングを提供し、各個人の学習をカスタマイズできるようにしました。これにより、リソースにかかる負担を最小限に抑えることができました。
V+Cはまた、大学内内部での行動変容の管理能力を構築するために共同でのワークショップ実施を支援しました。
結果
スーザン・ワキル・ヘルス・ビルディングは2020年9月にオープンしました。この3階建てのワークスペースには、現在医学・薬学を形成する多数の学部と分野が収容されています。スペースはネイバーフッド式で配置されており、各学部や分野がそれぞれのエリアに配置されている一方で、スタッフは他の研究分野の同僚と簡単に、また偶発的に交流することができます。また学際的なコラボレーションを促進するために、予約可能な個室も用意されており、学生とスタッフの交流専用のセクションも設けられています。
さらにこの建物では、利用者は活動ごとのエリアを直感的に把握することができ、各スペースの利用時に注意すべきエチケットを理解しやすい環境になっています。計画的・予定されたコラボレーションにも、突発的・偶発的なコラボレーション両方を支える環境の提供とそのための行動変容が実施され、ヘルスケア分野におけるグローバルリーダーになるというビジョンの実現に向けて今日も稼働しています。